龍 神 温 泉
龍神温泉は遠い
2009年7月19日(日) 曇り 時々 晴れ 夜になって豪雨 
護摩壇山展望台から東の方、奈良県側の眺め

以前有料だった高野龍神スカイラインがいつの間にか無料になっていたのはうれしかったが、高野山の元のゲートまで行くのは、相変わらず時間がかかるややこしい道だった。 50キロくらいものろのろ渋滞の下道を走って、やっと高野山に取り付いたら、山が崩落した箇所があり通行禁止となっていて、また来た道を戻って違うルートを登った。

高野町に入ったら、車と人で大混雑。駐車場から車が溢れて、道路の両側に駐車。奥の院を少し見て行こうかと言っていたけど諦めて、高野山域は通過。スカイラインに入ると前後に全く車の姿はなく、ときどきライダーグループのツーリングとすれ違っただけ。

山頂に近い見晴らしのいいところに、あじさい園が造られていて、かなりの人が車から降りて散策していた。ちょうど満開。真っ青のあじさいがきれい。降りてみるかと勧められたが、あじさいなら六甲山でしょう。ここはいいわとそのまま通り過ぎた。高野山に登る山中でもスカイラインでもよく見たのがネムの花。写真はうまく撮れなかったけど、きれいだった。

龍神温泉までの途中に、和歌山県で一番高い山といわれていた護摩壇山(最近になって近くの山が10メートル高いと分って、そこを龍神岳と命名したらしい)で見渡す限り山また山の紀伊半島の背骨を見渡して、何度も来ているけれどちょっと襟を正すような厳粛な気持ちになる。

昔、日高川の河口に近い村の小学生だった頃校歌に謳われて、一番高い山ということと難しい漢字に好奇心が湧いて一度行ってみたいと思ったことを来る度に思い出してしまう。
案内板をクリックすると大きい画像が出ます。
右写真はごまさんスカイタワーという展望施設。入ると、600円は高いからだろう、他に誰もいなくて、下りるころふたり上がってきた。


龍神村に到着

道の駅‘龍神’が見えてきた。以前、ここで木製品の面白いものがあって、安くて使いやすくて今も気に入って使っている鯨の形の鍋敷きがあればと思ったが、なかった。残念。代わりというわけじゃないが大きなしゃもじを買った。
ちょうどお昼時。お腹もすいてきた。見れば川側のデッキで飲食できるようになっている。味はともかく、景色がいい。そばにつり橋がある。つり橋があれば渡らずにいられない。ゆさゆさ揺れてもバランスを崩すこともなく、景色を楽しみながら歩けてうれしさ倍増。随分足に力がついた。
つり橋の上から つり橋を渡った対岸から、右建物が道の駅
結構太い丸太を左右に渡して中に2筋板を縦に敷いて歩きやすい


美人の湯、龍神温泉

昔は対岸に国民宿舎があって、そこの別館という感じで道路に面して露天風呂が造られていたが、何年ぶりだろう、久しぶりに行ってみたら、国民宿舎はなくなって、道路際の古くからの旅館“下御殿”の隣に立派な露天風呂つき温泉施設ができていた。
バス4台に乗って高野山にお参りした後、龍神温泉で汗を流して帰るツアー客が160人も今入ったばかりで、芋の子洗うような込み具合とか。下の日高川でしばらく水遊びをして空いてくるのを待ってからゆっくり入らせてもらった。

新しい温泉施設“元湯”本館
1階角に男性用露天風呂、3階角に女性用露天風呂
昔の露天風呂、見た目、風情はあるけどねぇ
左側が男性用、右側が女性用
今の温泉施設と昔の露天風呂の間の歩行者専用橋を渡って
対岸に行き、‘元湯’別館の横を通って川原に降りられる
はるか右手に鮎の友釣りをしている人がいる
所々の「おとりあります」という看板は何だろうと思っていたら
生きた鮎を売っているらしい
私のそばで別の人が暴れる鮎を針にかけ竿を持って離れていった

すだれで囲っただけのシャワーもない小さい露天風呂だけだった頃より、設備が整って浴槽も洗い場も広く、160人いっぺんに入れるのはあんまりだと思うけど、露天風呂をのぞかれる不安は全くなく、いい気分でゆっくり出たり入ったりできる。湯質は変わりなく、ヌルヌルというと表現は悪いが、角質を取ってすべすべお肌になるのだという感じがする。
温泉効果は湯質による効き目だけじゃなく、まわりの景色や空気、カジカの鳴き声や流れの音。からだだけじゃなく心もとっても喜んで、温泉の効用が高まるのだと思う。


帰途につく

高野龍神スカイラインを帰るのじゃ面白味がないし、多分時間的にも海側の新しい車専用道路の方が速いだろうと、西に向かって山を下りた。有料道路の始発ゲートは田辺まで来ているが、わざわざ遠くへ下りることはない。ナビの勧めで、川沿いの道をどんどん下る。南部の方へ下るらしいと思いながら、時々現れる集落やずっときれいなままの水が流れる川の景色を喜んでいた。
あるところで突然山道へ誘導され、そのまま人っ子ひとり車1台にも会わず、さいわいまだ日は落ちず晴れてきたので、不安はなかったが、本当にこれが国道かというような車がすれ違えない細い山道をくねくね曲がって進んだ。時々ナビさんは「ただいま国道425号線を進んでいます。」と明言してくれるのだが・・・
どうやら息子の車のナビさんは大分古いらしい。新しい道を知らないようだった。だけど結局、ちゃんと有料道路の入り口に行けたし、帰ってから調べたら、直線距離では、確かにその425号線が一番近いことも分った。数年前までここまでしか通っていなかった御坊インターに導かれたわけだ。


国道425号線、太陽が出て明るくてよかった 高速道渋滞の中、由良あたりで夕闇迫る、明るい空の下に海が見える
長い渋滞の列、1車線しかない高速道路というのもあるのか 湾岸道路に入った頃からすさまじい豪雨


人からはバカにされるけど、私はこういうアクシデントは嫌いじゃないのよねぇ。無論事故に遭ったり、怪我したりは困るけど。
今日は、ドライブ、温泉、川遊び、狭い山道国道、ちょっとなら渋滞も、ちょっとなら豪雨も、わくわくする。距離じゃなく遠すぎるけど、また龍神温泉、行きたい。楽しかった。