神戸市立 王子動物園
2009年6月26日(金) 晴れ(うす曇り)

動 物 編

フラミンゴ池の少し北東の象舎に行くと、2頭がそれぞれ外の運動場に出ている。広い運動場にいる多分オスゾウがいろんなパフォーマンスをやってくれた。それは時々立ち止まるほんの少しの見物人のためじゃなく、柵の向こうにいる多分メスゾウにアピールしたくて一生懸命やったのだろう。最初、サーカスからやってきたのかと思ったほどよく訓練された芸で、ここでトレーニングタイムがあると案内が出ていた。できるようになった芸を次々繰り出して、いちいち柵のところへ行って反応を見ているのが哀れにも見えたのだが・・・
耳をパタパタさせて注意を引いているよう
この後、左後ろ足を上げてみたり、バックで歩いたり
広場の真ん中に横たわっていた棒を
鼻と口で器用に立てる
棒は鎖に引っ張られて斜めになって倒れない メスが奥の部屋への戸口の方に向いてもあきらめない
一度ドスンと倒して再び立ててまっすぐにしてまた行く
どうしてこんなに大きなからだ、こんなに長い鼻、長い牙
不思議な進化を遂げてきたんだろう、頭がいいといわれる
アジアであまり使役に使われなくなって、
森林開発で絶滅なんてことにならないように祈るのみ


象舎の東に円形猛獣舎がある。熱帯サバンナや中央アジアの高地にいるというライオンやヒョウやトラ。外からガラス越しに見たり、建物の中に入って、窓から高い位置にいる動物を見ることもできる。
いつどこで見てもオスライオンは大抵高い岩の上で寝ている 下の土の上で溝を枕に寝ているメスライオン
ユキヒョウのオスは寝ていない
この後、3メートルくらいの高さから跳んだ
ユキヒョウメスは下にいてもおちおち寝ていられない
この直後に上からオスが飛びかかるように跳んだ
白っぽいユキヒョウは中央アジアの2000〜6000メートルの高地に生息しているそうだ
アフリカのヒョウも寝ていない、うろうろ窓のすぐそばを徘徊


カリフォルニアアシカ、人魚ポーズ?


もうすぐドボンタイムと書いてあるけど暑いもんねぇ
それまでは陰でお昼寝、ホッキョクグマ
自由自在に泳ぎ回る水の中のカリフォルニアアシカ
しなやかな流線型のからだをひねってターン、メス からだが大きいオス、おでこが出ていてユーモラスな顔


お食事タイム、2頭のレッサーパンダ、りんごやブドウの果物をもらっていた


すぐ目の前、2メートルほどのところで、外で食事中のジャイアントパンダを見ることができてラッキーだった。
7年前に来たときには、空調の効いたパンダ舎の中のベッドで横になっている姿を見ただけ。防弾ガラスに囲まれた難攻不落の要塞みたいだった。入り口と部屋の前にそれぞれ人が立っていて、すごい厳重な警備だったことしか覚えていない。
それが今回は、薫風香るというには少し暑いけど、外の庭でそれぞれにくつろいで食事中。以前は何をあんなに警戒してたんだろ。真夏の暑さには弱いだろうけど、やっぱり手を伸ばせば触れそうなところで見せてもらえるのがうれしいね。

デッキの上のタイヤに腰掛けて
優雅に笹を食べるジャイアントパンダ、メスの旦旦(タンタン)
軸の皮も器用にむいて中の芯を食べる
豪快にむしゃむしゃ、オスの興興(コウコウ)
後姿はぬいぐるみそのもの


ジャイアントパンダは外で目の前で見られたが、コアラは四方をガラスと壁に囲われた完全空調らしい部屋にいた。それほど遠くじゃないし明るいからよく見えたけど。コアラのために是非必要な施設なのかな。コアラの唯一の生息地、オーストラリアで絶滅危惧種になっているとか。パンダもコアラも他にはだれも食べない消化の悪い、毒もあるという食料でしか生きられないなんて、環境の激変で真っ先に絶滅しそうな動物。まもなく動物園にしかいなくなくなるのだろうか。


動物園は楽しいね。動物1頭1頭の動きや表情、姿かたちや毛並み。昔に比べればそれぞれの展示場がとても広く、見せる工夫が行き届いてきた。見物する方も動物たちも随分恵まれてきたね。自然界で自然に生きるのが動物にとっては幸せに決まっているけど、当初は人間の珍しいものを見たい欲望を満たすため。最近では野生で生きにくく絶滅にまで追い詰められた動物たちの種を残すため、動物園の役割が変わってきているようだ。


マンホールの蓋


ここ王子動物園にはあちこちに企業や学校などの名前パネルが貼ってある。入場者が減って、展示や繁殖活動にお金がかかるから、支援してもらっているのだろう。はじめはちょっと違和感を感じたけれど、音楽でも美術でも文化活動を維持するには莫大なお金がかかって、観客の受益者負担ではとてもまかなえない。自治体も苦しいだろうし、企業などの社会的責任、社会貢献の一環として支援してもらうのはいいことだと思う。



鳥類編