京、山の辺散歩
鞍馬〜江文峠〜大原

鞍馬から大原までのハイキングツアーに参加しました。ハイキング出発前にいったん鞍馬寺仁王門で解散。50分の自由時間では、奥の院まで往復は無理。境内に入って少しだけ石段を登りうろうろ。以前、木の根道を抜けて奥の院、そこから貴船神社まで歩いたときは冬いちご摘み摘み食べながら、楽しかった。今日の歩きはどうかなぁ。
鞍馬から花脊への一本道を少し歩いていると、現役民家らしい柱も床も黒光りした古い家の土間に煌々とライトを当てて、カメラマンが撮影中。白い反射板というのか、角度をつけて掲げ持つ助手らしい人もいて、きっと雑誌のグラビアかなんかを飾る写真なのだろうなぁ。パラパラと何気なく見ているグラビアって、こんな大掛かりな装置で撮影してるのか。京の秋、鞍馬なんて絵になるもんなぁ。
民家と畑の間の狭いあぜ道のようなところを下りて、山の中に入って行きます。山といっても里と里を結ぶ峠道。大した上りではありません。静原という里を抜けて江文峠で休憩。そばの江文神社は三つの小さいお社以外に何もない、板切れに標識のように名前が書いてあるだけ、少し寂しい神社でした。
広い道路をすこしずれて横切って山道を下ります。大原では一番に寂光院に行き着いたら、もう、すごい人。前の人の背中を見ながら長い石段を登りました。小さいお寺だけど、伝えられているお話が有名だそうで、何やら感想を言い交わしておられるグループもあり、紅葉どころじゃありません。早々に退散しました。
寂光院から三千院へ。結構長い道のりで、田畑と民家が点在するのんびりした里なのに、その道は、まさにありの行列。延々と人のながれが続きます。物知りのそばの人たちのお話に耳を傾けながら、へぇ、ここの漬物がおいしいのか、だけど並んで買うのは面倒。先を急ぎました。

三千院はいつものように美しい紅葉風景。もちろんすごい人。人。人。帰りは、路線バス乗り場で人々が道路まで溢れ、多分1台では乗り切れないでしょう。臨時バスも出ているでしょうから、それほど待つこともないのでしょうが、こういうとき、その横から自分の席を確保してあるツアーバスに乗り込むラクチンさ。乗り換えなしで大阪まで帰れます。 多少の不自由は我慢してバスツアーです。
<1996年11月>



日 吉 大 社

秋は紅葉よと、いつものように誘ってもらって、初めて大津、坂本の日吉大社に行きました。紅葉は1週間前に最盛期だったそうで、ほとんど散っていました。中の茶店でおいしそうな柿をしこたま買い込んだとき、店のおばちゃんが教えてくれました。枝つきは家へおみやげ。バラはその場でパクパク食べました。外で友と無駄口たたきながら食べる柿のおいしいこと!ひとり旅も気楽でいいけど、こういう気楽さ楽しさはひとりでは味わえません。神社は立派な建物がいっぱいあって、縁起も渡されたパンフレットで読みましたが、覚えていません。覚えているのは散った紅葉とおいしかった柿の味。
神社の前の参道は広く、昔からの「穴太衆積み」の石垣が並んで、友人はこの石積みに大変興味があるようでした。私も嫌いじゃないから、熱心に見て歩くのにお付き合いしました。 きちんと削っていない大小の自然石をただ積んだだけに見えるゆるゆるの石垣が何百年ももっているのは驚きです。
門前から見ると、目の前の山の上に小さなお寺のようなものが見えました。“山寺”みたいとたちまち合意は成立。その山へ登りました。山も紅葉はほぼ終わっていましたが、誰も掃かないから石段に残った散紅葉がきれい。下から見えていた建物はお祭りで使うお神輿を保管しておく舞台造りのような立派な倉でした。高所から見る琵琶湖と町はいい景色。上ってきてよかった。


大津は滋賀県で京都ではありませんが、北近畿になってしまう琵琶湖周辺の他の山行きとは別にして、日吉大社と下の石山寺をここに入れました。

<1995年12月>



石 山 寺

白鳥を男性が踊るというイギリスのバレー団による人気の“白鳥の湖”が琵琶湖ホールで公演があるからと、妹が半年前からチケットをゲットして招待してくれ、ふたりでその後、石山寺下の石山温泉の旅館に泊まりました。古いけれど、瀬田川を前にして落ち着いたいい旅館でした。
近くに大学や中高校、会社等のボート部の拠点があって
雨の中でもいろんなボートに乗って練習するそうです
宿の年配女性が、エイトなんて軽く言うのはさすが
ひとりで片膝立てて漕いでいるボートも行きました
普段見ることがないから、四人乗り、二人乗り、
飽きずに宿の窓から見ていました

夜明け前の瀬田川
旅館の前に何十本もの電線が走っていて
せっかくの景色の邪魔をしているのが惜しい
石山寺から眺めた瀬田川、左に瀬田の唐橋
その向こうが琵琶湖

石山寺境内に奇怪な岩がありました。ここは地表に現れている一番分かりやすい場所のようですが
石山寺はそもそもこの岩の上に建っていて、それが名前の由来のようです
上の説明板をクリックすると
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境内の満開の梅

アセビ ヤブツバキ シダレハクバイ

<2005年3月>


近畿中部の旅へ