
“標高2000メートル、白銀の山の端から昇る雄大な日の出を見ませんか”のキャッチコピーに胸躍らせて、1999年2月、ツアーバスに乗り込みました。
はじめてみる霧氷。きれい! 落葉松の細い枝先まできらきら輝いています。関西からきたみんなだから、もう有頂天。ほとんどが熟年おばちゃんのバスの中は大歓声。夢中で写真を撮りました。ところが、ここが撮影スポットと車から降ろしてくれたところは、ダケカンバ林。
えぇっ、落葉松がきれいなのに・・・ 写真が出来上がってから分かりました。ダケカンバはベージュ色の木肌に白く花が咲いたように、見えたままに写っていますが、落葉松は、何だこれはとがっかりでした。
 |
 |
 |
から松の霧氷 |
大きく波打った雪原の風紋
草にも霧氷 |
枝先のきらめきは落葉松に一歩譲るけど 樹形と色合いがきれい |
 |
 |
北アルプスのてっぺんに一条の光が・・・ |
山頂のホテルに泊まって、夜明け前、零下15度の外に出ました。見渡す限りの銀世界。さすがに寒い。次第に明るくなっていく中、足踏みをしたりして、東の空を眺めて待ちます。
すごいようなレンズを装着した立派なカメラがいい場所に1列に並んでいます。きっと早くから起きて出てこられたのでしょう。太陽の出るあたりに雲がかかって、山の端からの日の出とはいきませんでしたが、ご来光とは誰が言いはじめたのか、毎朝こんなにも神々しく日は昇っているのだ。思わず合掌してしまいました。
朝食後、大雪原まで雪上車に乗せてもらいました。雪の上ならどこでも通るわけじゃなくて、ちゃんと道の上を進みます。それでも雪は不規則にかたまってがたんがたんと前後左右にすごく揺れ、最後尾に座った人が酔ってまわり数人の服が汚れました。
山頂にテレビ塔が林立している光景にはびっくり。雪上車で行った大雪原にもいろんなモニュメントがあって、夏のお花畑がすばらしいといわれても、夏は来たくないな。だけどそれは自分勝手というもの。こういう施設があるようなところだからこそ、雪の山道を歩かなくても簡単便利に車で登ってこれるのですから。
雪山を歩かない、歩けない、スキーをしない私は、こういうチャンスがなければ霧氷を見られません。感謝です。
|