大和路紅葉散歩
2009年11月28日(土)曇り のち 晴れ

新 薬 師 寺

若草山のほうから上って春日奥山原始林を通り高円山のほうへ下りたらすぐ新薬師寺がある。十二神将が居並ぶ様は見事というほかない。小さいが奈良時代の様式を残した国宝の金堂もすっきりした姿でいつ見ても気持ちがいい。失礼ながら境内が意外に紅葉真っ盛り。山と違う真っ赤なカエデが白い壁に映えて美しい。


後ろは金堂入り口


すっきりとバランスのいい金堂



秋 篠 寺

3年近く前、何も知らずにふらっと寄ったとき、秋篠寺は秋のもみじが有名だと聞いて、いつか来てみたいと思っていた。ちょうどよかった。まさにもみじの頃。東門にかぶさった真っ赤なカエデがいい感じ。

東門
狭い道の反対側に渡って撮り終わるまで
車が待ってくれて、どうもすみません


四角に見える本堂、鎌倉期に大修理がされたが奈良時代の様式がよく残されているという

記憶にある本堂の仏像たちは小さめで棚の上にちんまりと並んでいるというものだったが
ちゃんとした須弥壇の上に平安時代、鎌倉時代のそんなに小さくない立派な仏像が安置されていた
まったくいい加減なんだから



分厚い絨毯のような苔がすばらしい
外れの目立たないところは落ち葉もいっぱい乗って
苔もきれいに育っていない、毎日の手入れは大変なんだ


南門のそばにある東塔跡礎石
膝をついてなでてみた、古代の礎石だよ
前回見逃したのが残念で是非見つけたかったのでうれしい


南門から境内を見る


唐 招 提 寺

平成の大修理が終わって先日落慶法要が済んだばかりの唐招提寺に行った。今日の第一目的だったのだが、春日山の紅葉に眼を奪われ、初めてのうぐいすの滝の美しさに酔い、久しぶりに大好きな新薬師寺や秋篠寺の仏像たちを拝観できて、すっかり大満足しているから、まるでつけたしみたいになってしまった。
でも、やっぱり唐招提寺金堂も中の三大仏像もすばらしく、トタンの覆屋でなく、本来の金堂の中に安置されているのがいい。人も多く、全部をゆっくりまわる時間はなかったが、きちんとととのった伽藍を歩くのは楽しかった。

南大門から金堂を見る

南大門 金堂列柱
修理跡が歴然としている場所 色が違っている部分が新しくなったところ
左は金堂の横側、右は金堂の裏側、どこから見ても実に美しい
次に大修理するのは何百年も後のことになるのだろう
精神と技術の両方が残らないとどんなに立派な遺産も後の世代に引き継げない
千年後の人たちがこれを見ると思うととても誇らしい気持ちになる、私は何もしてないけれど


池に浮かんだもみじの横からショウブ?時期はずれよね


今日はうれしい意外性の連続で心は満腹。奈良のお寺と仏像はいいねぇ。季節を変えなくても何度でも訪れたい。