大 和 路 歩 き

吉野山奥の千本2

2011年4月21日(木) 晴れ   つづき

竹 林 院

名庭園で有名な竹林院に初めて入ってみました。今までは、門の外から屋根の上に見える桜や紅葉をちらと眺めて、見せてもらった気になっていました。あまり格調高い庭園に興味がないということもありますが、ケチで入らなかったのもあって、入園料300円は安い。驚きました。次はどの季節でも入ってみようと思いました。現金・・・
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元は聖徳太子の建てた精舎が初めで、義経や南北朝の対立に関わりあって、秀吉や利休など桃山文化華やかな頃の池泉回遊式庭園のようです。近代の天皇も何人か来られたそうで、今も宿泊可能な高級旅館として機能しているとか。
本堂 しだれ桜はまだだけど立派な庭
ご夫婦らしいカップルが、そこに立って、あっちがいいと言い合って仲良くけんか、中高年では珍しい、微笑ましいね


新芽が美しい小道 丸い石臼のような飛び石が面白い
小高い丘の上が展望台のようになっていて
まわり全体が借景になっている
蔵王堂方面、みごとな借景
さっき下りてきた奥の千本が見える 西行歌碑





如 意 輪 寺

鎌倉時代に後醍醐天皇が京から逃れ、京の北朝に対して南朝を建て、吉野に行宮を定めたことと関わりが深い寺院だったようです。京に帰ることを望みながらかなわず、病にたおれついに吉野で崩御。ここに後醍醐天皇陵があります。その後南朝は行宮を移しながら続いて、各所で楠正成正行父子などが戦いを繰り返したけれど南朝は滅び、北朝朝廷が続くことになったそうです。
本堂
楠正成正行父子の別れの石像 裏の駐車場の門にある説明板
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御霊殿

宝物殿には大きい曼荼羅図や吉野三絶なるみごとな書など、
正行が鏃を使って辞世の句を刻んだという扉も展示されている
宝物殿の天井に観音像が描いてあって
下の寝椅子で仰向けになって見るようになっています
境内から見る吉野の風景 後醍醐天皇陵
天皇が望んで京を向いた日本で唯一北面の陵とか

今日の吉野山歩きはここを最後にして他は見ずに帰りました。歩行者専用になっているおみやげやさんの並んだメインストリートには行きませんでした。実は、奥の千本まで行った後、西行庵まで上り下りしたり、奥の千本から下の電車の駅まで歩きながら下りていく自信はとてもなくて、あらかじめ予約しておいたタクシーにまわってもらいました。それでも疲れて、帰りの電車には倒れこむように乗り込んで終点の阿倍野駅まで眠って帰りました。
吉野山は広い。体力脚力がないので、1日ではタクシーを使っても半分もまわれません。きっともう奥の千本に行くことはないでしょう。奥の千本から歩いてあちこち寄って眺めながら下りるにしても、行きだけでもタクシーを使うのは吉野駅のひとつ手前の駅から出発して渋滞に巻き込まれなくて、時間短縮になります。体力に自信のない人にはお勧めです。

夙川駅まで帰ってきて初めて気づきました
ホームベンチの仕切りです


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