07年秋 京都 紅葉
2007年11月30日(金)  晴れ
源 光 庵

先週はすごい人だったと言う光悦寺と源光庵。狭い駐車場だけど、運よく私が行ったときに出てきた車があって、タクシーは止められ待っていてもらえました。
玄関という感じではないところから建物の中に入ります。外で使っていた杖ですから、上に上がるときには自分で拭くか係りの人が拭いてくれるかでしたが、ここではカバーをはめてくれました。
実は、このカバーを返すのを忘れてしまい、タクシーの運転手さんにいつか返してもらうということで預かってもらいました。

入ってすぐの部屋から襖絵の部屋が2部屋続いて、広縁から眺めた庭の景色。京都の山の方の寺の庭からは、無粋な現代建造物が見えなくて借景に山があったり、ここのように空だけが見えたり、とても落ち着きます。
渡り廊下を通って本堂に行きます。
本堂右側に並んだふたつの窓は左側のまるい窓が悟りの窓、右の四角い方が迷いの窓と呼ばれて、仏法の精神を表しているそうです。
結構観光客が入って拝観していましたが、そんなことにお構いなく、本堂の真ん中に20人くらいの修行僧らしい人が向かい合って座り、高僧から講釈を受けているようでした。
本堂内の廊下のような拝観場所の天井は、血天井と言われ、伏見桃山城の遺構だそうで、確かに血の飛び散ったような血塗られたような跡がありました。どうしてこんな恐ろしいような感じのものをわざわざ移築したのでしょう。武士の精神世界は今の世と大分違うようです。

血天井について調べてみました。
関ヶ原合戦前、徳川家康に命じられ鳥居元忠以下300数名が豊臣の大軍と戦い伏見城中で自刃。遺骸は長く放置され、血が染み付き、手や足などの跡がそのまま残った廊下を、供養のため天井にして、京都の4ヶ寺に遺したそうです。
これで、何故血塗られた廊下を寺の本堂の天井に移築したのか納得できました。
本堂横の庭の紅葉も盛り
竹林を背景によく合う
血天井とかご

この後、鷹峰地区から東山山麓の真如堂へ移動するときに、近くには常照寺などもあり、外から見ただけで紅葉を楽しませてもらいました。古いたたずまいの醤油味噌やさんがあって、中の大きな木樽がふたつ見えました。もう過疎と言われるようなところにしか残っていないかと思っていたけど、京都の外れの方とはいえ市街地に、昔ながらの手造り醤油と味噌の店。さすが、京都、かな。
左写真は鴨川の右岸から左岸へ渡る橋の上から撮ったもので、比叡山と手前は東山。鴨川には平日でも歩いている人や自転車の人がいて、まわりの並木の紅葉と静かな流れがなんとものどかで、京都どこでも紅葉狩りの風情がいいですね。


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