
2006年12月 1日(金) 晴れ
<つづき>
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曲がっている道は先が分からなくてわくわく |
左写真の石段を上ったら上にかわいい小さい門があった |
初めて大河内山荘に入ってみました。ここはいつから公開されたのだったか。観光案内書を見ながら散策することはもう何十年もないので、どういういわれの場所かぜんぜん分かりませんでした。
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大乗閣 |
大乗閣前から京都市街と北山、東山が見える
遠く真ん中に見える高い山は比叡山 |
若い人たちは分からないでしょうね。私が小学生、故萬屋錦之助が中村錦之助だった東映時代劇華やかなりし頃、大河内傳次郎というすでに熟年の個性的な俳優さんがいました。独特のせりふまわし。今でもよく覚えています。
その人が30年の歳月をかけて造った庭園で、映画出演料の大半をつぎ込んだのだとか。
入るのに千円は高いと思いましたが、ここはよかった。お抹茶と小さい最中を出してくれるので納得と最初思ったのですが、あまりおいしいお茶でもないし、お茶をよばれなくてもその価値はありました。
自然の山容と樹木を生かした広い庭園に宗教的な施設もあり、展望を楽しむ場所もあります。散策路に従って歩いていると、石段で上がったり下がったりする道が、程よく曲がっていて、木々に隠れたその先がどんな風かとときめきを感じます。細部にまでこころ配りと手入れが行き届いて気持ちのいい場所でした。
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持仏堂 |
持仏堂の説明版
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滴水庵 |
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滴水庵奥の通行止め案内 |
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月香亭 京都市街と北山が望める |
桂川上流、保津峡を望む |

ひとりの役者が造った庭園で、こういうのがあったのかと衝撃を受けました。
厭世観から世俗を離れて生きるなら、ひなびた山の庵になるのじゃないかと思うけど、この大きさ広さ。
どんな心のありようでこんなすごい庭園を造る気になったのか、想像もできません。
が、決して甘い楽しい思いじゃないでしょう。すさまじい負の精神を背負って生きておられたのだろうなと感じました。
有名なお寺もいいけれど、ここは季節を変えて何度でも来てみたいと思いました。
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