紅葉の東北、八幡平から八甲田山へ
2日目 02年10月10日(木)

霧と雨の中、八幡平を歩く

なんということ!朝から降ったりやんだりの冷たい雨。今日がメインの八幡沼湿原めぐりウォークというのに。昨日のおじさんナチュラリストが今日も案内してくれます。 朝一番のイベント、近くの熱泉でゆで卵をつくる予定を、面倒くさそうに、“こんな熱湯危ないし、卵は割れるよ。食べるの?つくるの?” どこまで本気か分かりません。笑いの感覚が大分違うのだけは感じますが・・・
ゆで上がるのが早い。ぐらぐら沸きたつお湯で9分でできました。

岩手から秋田に入って、バスから下りると寒い寒い。雨もしっかり降り出しました。濃霧に冷雨。足元はみなさんしっかりした靴をはいておられますが、ズボンの替えがないとか、レインコートじゃなくウインドブレーカーを着ているからとか、バスに半数くらいの人が残りました。
ここを歩きたくてこのツアーに参加したんだもん。歩きますよぉ。だのに、おじさん、“寒いよ。なんも見えないよ。歩くの?行くの?・・・それじゃ・・・むっしむっし行きまっしょう。”
視界はまるで利きません。秋の湿原はどこも同じ。何もかも枯れて冬の到来を待つすがたです。ゆっくり木道を歩いてめぐって1時間半。すっかり冷え切ってしまいました。



後生掛温泉、蔦温泉、とてもいい

お昼ご飯と入湯は後生掛温泉で。食事内容は忘れましたが、泥風呂、蒸し風呂がとてもいい。一帯が火山活動で湯気と煙があがる地獄めぐりも雨でなければ、もっと歩きたいけれど、すこしだけ。
降ったりやんだりの天気で、冷たい雨の中を歩いたり、歩かない人もいたり、ほかになにかということで添乗員さんとバスの乗務員さんが相談して、予定にはない奥入瀬を少しでも歩こうと十和田湖まわりで次の宿に行くことになりました。
ところが雨も上がって30分くらい歩くのに何の問題もないだろうと思いましたが、添乗員さんが早く宿に入りたいといい始め、結局バスに乗ったまま車窓から奥入瀬の流れと景色を眺めるだけになってしまいました。
宿には予定より大分早く着きました。それでも誰も文句を言いません。何度も来た人、歩いた人もいるでしょうが、初めてで歩きたかった人もいたでしょうに。確かに事故があっては困りますが、もう少し本気で客を楽しませたいと思って欲しいものです。
この添乗員さんとは今夏の北海道でも一緒で、旅の興がそがれることが多かった。2度もなんて運が悪い。

宿の蔦温泉は秘湯として有名だそうです。古い建物の外観も内部も昔のままで、私が泊まった本館2階は右のようにふすまだけで廊下と隔てられ、鍵はありません。トイレ洗面に1階までいちいち下りなければなりません。だけどどこもぴかぴかに磨き上げられ、温泉のお湯も浴場もとてもいい。


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