九 寨 溝 ・ 黄 龍
中国食事と水事情

3日目 2006年7月14日(金)つづき 晴れ
夕食はシェラトンホテルの別館レストランで。右の写真はバイキング形式だからそれぞれに自分の皿に取ってきておいてあるところ。みなさんどんどん小食になりました。
朝食はホテル本館1階のレストランで(下の写真)。
相変わらず食欲はなく、朝昼夜とも食事といえるほどのものは食べませんでしたが、水だけは確保しようと、朝食時にがんばって交渉しました。食事のときにもらえるのは、水道水をガラスポットに入れたらしいものか、それを沸かしたお湯しかもらえませんが、それも少し時間が遅いとないと言われます。もちろんシェラトンですから、コーヒー、ジュースなどはあるのです。でも緑茶、ウーロン茶(そんなもの中国にはないとは聞いていましたけど)は出してもらえません。
部屋に備え付けのポットや、自分が持ってきた湯沸し棒はありますが、沸かしても水道水は飲みたくないので、他の人は諦めたけど、ミネラルウォーターと分かってもらえるまでがんばりました。レストランで働いている地元の人らしい若い人たちは、ほとんど日本語も英語も通じません。少し偉い人が出てきて英語の単語を並べてやっと分かってもらえましたが、そのレストランにはおいていないようで、10分待ってくれるならというので、待ちました。値段と待つことを言ったら諦めるだろうといわんばかりの態度でしたが、いやいや待たせていただきましたよ。朝早くから起きるのは何があっても大丈夫なようにという意味もあるのだから。
多分夕食のレストランまで取りに行ってくれたのでしょう。400mlくらいの水が15元(225円くらい)。エビアンだと35元(525円くらい)だって!他の物価に比べて高すぎ。フランスから直輸入してそんなにするの?

沸かしてあればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、何も思い当たることがないのに下痢しているという人は多く、それは多分、野菜サラダを洗った水や、不用意に飲み物に氷を入れてもらったせいじゃないかと思われ、体調の悪い私としては、どうしてもミネラルウォーターが欲しかったわけです。幸い下痢はしていませんでしたが。
地元の人たちにすれば、自分たちがなんでもないものを、日本人だけお腹をこわすと言って嫌がるのは許しがたいことかもしれませんが、長く住むわけじゃない。短時間の観光旅行で慣れることはできません。 申し訳ないけど、これからの日本人旅行者(特に中高年)のためにも、水に過敏な日本人に慣れてもらえたらいいなと思わずにいられません。
シェラトンだけど、欧米人はほとんど見かけません。これからなのでしょう。でも、国の政治体制のせいが大きいのかもしれませんが、今のまま、食事(四川料理)も水も、地元そのままを受け入れよというやり方では、世界から観光客をよぶことはむずかしいと思いました。
バックパッカーのような若い人は別ですけど。パンとベーコンはおいしかったからいいのか・・・。
上の写真はホテル1階朝食会場レストラン入り口、飾りつけはパンです。



唐さんお勧めチベット茶の店へ

写真の若い女性が流暢なちょっと癖のある日本語で、軽いジョークを交えて、中国では珍しい営業スマイル。チベット族の人たちの伝統のお茶や最近はやりの竹の香りのお茶。美容と健康にいいというバラ茶、といっても実際にはハマナスだそうで、標高が高く寒いので花が開かないつぼみのままのを摘んで乾燥してお茶にしてあるのとか。金賞をとったウーロン茶とか。試飲もさせてくれ熱心に勧めます。
日本人相手の特別価格というような値段でしたが、少し買いました。唐さん言うところの中国みやげ、中国の思い出というわけです。
少しおかしかったのが、建物の2階の部屋に閉じ込められるまで、かどかどに立った民族衣装風の若い女性たちから「いらっしゃいませ。」「こんにちは。」と次々に声をかけられたわけですが、帰りは、同じように立っていても、こちらの数人はいくつか大きな袋を抱えて出てきても、誰も何も言わないのですよ。もちろん笑みもなく。教えられていないからだと思うけれど、笑顔と「ありがとうございました。」を教えてあげたくなりました。


夕食後チベット族の舞台観賞

シェラトンホテル本館と別館レストランの間に、広い中庭と立派なホールがあります。写真の建物です。そのホールでチベット族の人たちの歌と舞踊の舞台が見られると、バスの中で参加を呼びかけられたので、2300円と聞いて思わず「高い!」と叫んでしまった私としては責任も感じたし、実際見てみたいとは思ったし、申し込んだのですが、叫んだのがいけなかったかのかなぁ。7人しか申し込まずにガイドの唐さんが非常に困っていました。
夕食後、ホールの前で同じグループの人たちの集まるのを待っていると、体調すぐれず、今日昼間の九寨溝散策をやめ、ホテルでマッサージや買い物をしてゆっくりされたというおふたりに会いました。
入り口あたりで舞台衣装の若者たちが歓迎の意を表して並んでいるのを見たそのなかのひとりは、「汚らしい、特に男の子たち、いや。」と背を向け身震いしています。えっ? どうして申し込んだのかと聞くと、私たちがホテルに帰る前に、ガイドの唐さんから電話があって、ほとんどの人は見るからと言われ、立替払いしているから困っているとも言われて、いやいや申し込んだそうです。
それはお気の毒。だけど申し込んじゃったんだから、楽しまなくちゃ、と慰めました。多分もう2度と来ないし、チベット族の踊りなんて見る機会はないと思うし。楽しもうよ、と。そしたらなんと、一番楽しんだのは彼女たちだったのです。びっくり。これだから人生面白い。
チベット仏教独特のマニ車と獅子舞の感じ 長い布をひらひらさせる華やかな踊り
背景が九寨溝らしいなかなかのもの
観光客に写真を勧めるときの衣装のようだ 男の子の動きの大きい踊り
見物客を舞台に上げ一緒に踊る クラシックバレーと社交ダンスをなさるおふたりさん
さすがにリズム感と動きが違う、楽しそう
見物客のチベット式綱引き?の勝者に衣装を着せて
軽いお芝居、やんやの喝采を受ける
フィナーレは、一人一人衣装が違う
舞台に上がる前に席の間を歩いてみせた
2時間近い歌と踊りは楽しめました。男性と女性の独唱が何回かあって、それぞれに声がよくて聴かせました。中国式の音階を滑らせるような歌い方じゃなくて、聴きやすかった。
「いやっ。」と激しく拒絶していた人は、みんなを舞台にあげて一緒に楽しませようという姿勢がいい、とニコニコ舞台から降りてきて、写真もしきりに撮っていました。よかったねぇ。

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