九 寨 溝 ・ 黄 龍
“仙境” 九寨溝、左谷

3日目 2006年7月14日(金) 晴れ

来てよかったぁ。来れてよかったぁ。
今日はまだ九寨溝全体の3分の1しか見ないけれど、テレビの映像そのまま、というより、まわりが全部九寨溝。
空気、景色、音。確かに1日2万人入るという人気観光地だけに、すごい人。世界遺産になるに当たって道路や遊歩道が至れり尽くせり。世界の秘境の趣はありません。
でも、この至れり尽くせりがなければ、普通の人がやって来て、一望の下にこの奇跡のような景観を眺める場所に立つことなんてとても無理。地球環境汚染の一役をかっているのかもしれないけれど、この時代に生きてこの景色を見せてもらえる幸運をただ感謝するばかりです。

左谷というのは、私が勝手に言っているだけで、Y字形をしている九賽溝3つの渓谷の右上の部分。上流から見て左の意味です。

4年前に来ることになっていたときは、まだ九黄空港はできていなくて、成都から12時間バスで未舗装のがけ道を走ってようやく到着することになっていました。いまでも、そうやって来る人は多いようです。ゆっくり高度になれるため高山病対策になるのかもしれません。
九寨溝は岷山山脈のカルスト台地に広がる渓谷で、全長60キロにおよぶと日本で聞きましたが、唐さんの説明では、Yの字の上の2つの谷はそれぞれ18キロ。下は14.5キロということでした。九寨溝自然保護区全体で720平方キロ。シンガポールより広い。1970年代初めまで、地元の人にしか知られていなくて、原始の姿をとどめていたといいます。人が入って原生林の伐採が始まったことから、78年に自然保護区に指定され、木材の伐採が禁止され、92年に世界自然遺産に指定されたのだそうです。
九寨溝入り口近くの駐車場まで
このバスに数分だけ乗って
九寨溝入場の受付場所
朝9時開門に合わせてすごい人々
ホテルのまわりも高い山々 駐車場から6分くらい歩いて受付場所まで
ほとんどの中国人が入った後やっと私たち
受付完了、1時間以上待った気がする
パスポートを見せて、
入場券に集合写真を撮って貼り付け
ものものしさに驚く

入り口周辺は公園として整備されている 九寨溝入り口、兵隊さんが詰めているのも驚き
エコバスのグリーンバス(乗り合いバス)
好きなところで降りて好きなところで乗ればいいのだけれど
満員になるとおいていかれるとか。よほど要領よくやらないと
見たいところを見られないなんてこともあるそうだ
私たちの乗るチャーターバス
今回のツアーはバス2台分の参加人数
どうもこのバスの定員に合わせてあるようだ
諾 日 朗 瀑 布
幅320メートルあるそう、今日行く左谷の最後、Y字の真ん中合流点にあたる滝、冬には凍結するらしい。 ここでバスは右に道をとり、日則溝側を登っていく。途中の車窓からはすばらしい景色が見え、 歩道を歩く人たちがうらやましい。帰りに歩かせてくれるのだろうか。


原 始 森 林
バスのいける左谷最奥最高所、原始森林の散策 背景の岩山は剣岩という、日傘をさして歩く人が多い
休憩テラスでチベット族の衣装を貸して
写真を撮る商売大繁盛
まわりは4500メートル級の山々
池はまだか。滝の音が聞こえないぞ。原始森林散策の最後には池か滝が現れるのかと、気分の悪いのを押して25分(往復50分)一生懸命歩きましたが、ここは森林散策だけでした。
昨日、無線イヤホンを渡され、胸のポケットに入れて、ガイドの説明が聞けるようになっていたのだけれど、どんどん遅れると次のグループのガイドの声が入ってややこしいのと、暑くて脱いだ山シャツをリュックにはさんだので、ポケットの無線機も川にはまってびしょぬれ。添乗さんが8500円の弁償金を心配してくれたのでしょう、使えるかどうか試して大丈夫だったのを見て、返却。今日は朝からバスの中での説明もイヤホンなしではあまり聞こえず、グネグネ山道で酔いそうになるから、なるべく目をつぶって、ときどきは薄目を開けてまわりを見て、すばらしいとただ喜んでおりました。 やはり不便だから午後から又無線イヤホンを借りて使いました。


熊猫(パンダ)海
右の崖下にあるのは遊歩道、無粋極まりないけど・・・ カナダのエメラルド湖を彷彿とさせますが
こちらは透明度がすごい
餌をやらないでの看板
中国語と英語のみ

***
石灰を含んだ水は濁りがなく、底まで透明。小魚の大群が見える
九寨溝の固有種の魚で、釣るのも食べるのも、もちろん餌をやるのもダメ
太古の昔から九寨溝の湖沼に棲む唯一の魚類とか。プランクトンのいない九寨溝で、
湖底の石灰分を漉し取ったのを栄養源に生きているから、不用意に餌をやれば、栄養過多で死ぬそうだ
++
パンダの好きそうなササがいっぱい  
熊猫海から落下する熊猫海瀑布を見るために、階段を下りていく人たちがいましたが、同じ階段を15分ほど上らなければならないと聞いて諦め、湖の上にかかった無粋な遊歩道を30分ほど歩きました。
おかゆしか食べていないのに、相変わらずお腹はパンパン。バス移動だから3000メートル弱の高所でも昨日ほどには苦しくなくて、いいお天気のもと、夢のような景色を満喫しました。

九寨溝の中で、唯一飲み食いできるところ餐庁で昼食後、左谷の湖沼、滝の観光を続けます。餐庁の写真は多分明日の分に入っているはずなので、4日目のところで一緒にお話しましょう。

五 花 海
五花海はその色の変化するさまからの命名ですが、同じ意味で孔雀海ともよばれるそうです。中に倒れている木が、いつからそこにあるのか。石灰の作用か、白くなって横たわっています。この世のものと思えない、幽玄とも夢幻とも、現地では童話の世界とも言われるそうだけど、この青、緑、青緑、透明度。言葉がありません。

五花海の案内板は、4ヶ国語で書かれていました。中国語。英語。日本語。ハングル。

右の案内板をクリックすると、日本語部分が拡大されて別窓で現れます。


珍珠灘、珍珠灘瀑布
九寨溝といえば思い浮かぶ景色がこの珍珠灘ではないだろうか
私も水に触ってみました、冷たい!です 100メートル以上幅のある急流の上を木道を渡してある
こんな急流で何故木の根が抜けたり腐ったりしないのか 真珠の粒がころころと転がるようだからと珍珠灘と命名
幅が163メートルに広がった川が一気に滝になる もう少し下りたところ
広がった川が滝になって落下したところからまったく濁りのない清澄で急な流れがはじまるのが不思議
滝と一緒に横を降りた木道は右上写真のような柵つきになって急流の横を進みます
1時間半ほどかけたウォーキングはほとんど下りでらくちん。気分の悪いのは治まっていました。
ここにも4ヶ国語の案内板がありました。クリックすると別窓で日本語版の拡大図が出ます。

今日最後の下車観光は
鏡 海
時間にもよるのでしょう
さざ波が立って鏡のようにはまわりの景色が映っていません
九寨溝で初めて見たカモ
リスは五花海の遊歩道に出てきてました

散策中にかわいい花にたくさん出会いました。こちらからどうぞ。

夕方九寨溝から出たあと、ガイドさんが案内するおみやげ用のお茶屋さんに寄りました。
夕食後には、チベット族の民族舞踊をホテル横の立派なホールで観賞しました。それは別ページで。
                                                              
2日目牟尼溝散策 3日目つづき、散策後