3日目 2003年10月22日(水) 雨 時々 曇り

尖石縄文考古館

遂に雨が降ってきてしまいました。外を歩くのはやめて、近くに縄文遺跡の展示館があるというので行きました。
尖石(とがりいし)縄文考古館に入ると、直前にどこかの研究グループの方々が来られていて、館長さんが説明されているというので、あわててその後ろにつきました。

全く知りませんでしたが、八ヶ岳西南山麓には縄文遺跡が沢山あるそうです。この日行った尖石遺跡はそのなかでも中心的な遺跡で、付近一帯から発掘された遺物などをここで展示しています。
昭和61年といいますから比較的最近、少し離れた棚畑遺跡で出土した土偶は、後にわが国最古の国宝に指定された<縄文のビーナス>と呼ばれるほぼ完全な形で発掘された土偶です。土偶が完全な形で出土するのは大変珍しいことなのだそうです。縄文時代中期(約5000年前)のものと説明がありました。
素朴で力強い造形に縄文人たちの祈りと思いが溢れています。自分の土偶に対する印象がすっかり変えられてしまいました。子供の頃教科書で見た土偶も、素朴で面白いと思いましたが、妊娠出産、子孫繁栄を祈る気持ちのこもったこの土偶はたくましく、美しい。
仮面の女神

何故完全な形の出土が珍しいのか、他に<仮面の女神>やいっぱい展示されていた土器のことなど、大変興味深い話でした。
八ヶ岳山麓に歩きに行って雨に降られたときに、ここはおすすめです。このあと、近くの温泉、縄文の湯であったまって、帰りました。


《写真は、尖石縄文考古館冊子より》
(写真掲載に関しては考古館より許可をいただきました)