大 和 路 散 歩

三 室 山
三室山と竜田川

2008年4月9日(水) 晴れ
1週間雨マークばかりの中、今日だけお日さまマークがついていたので、散りかけの桜でもいい。大和の桜をめでながら斑鳩散歩としゃれてみた。
JR王子駅で大和路快速を下りて、法隆寺にいく前に、今まで来たことのない斑鳩の西のほうの名所に寄ってみた。
土日が満開だったあとの風雨で大分散って、葉桜になりかかっているけど、まん丸の三室山はみごとに桜に覆われて霞がかかったよう。斑鳩の地はどこも聖徳太子のいわれのある場所が多く、この山も斑鳩宮造営に当たり裏鬼門に当たるから頂上に産土神を祀ったといわれているそうだ。
斑鳩を流れる竜田川は、古来紅葉の名所として知られ、多くの歌にも詠まれて、詳しくは知らなくても“ちはやぶる・・・竜田川・・・”は聞いたことがある。百人一首にある稀代のプレイボーイ歌人在原業平朝臣が詠った有名な歌。 “”ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは” 「神々が住み、不思議なことが当たり前のように起こっていたいにしえの神代でさえも、こんな不思議で美しいことは起きなかったに違いない。竜田川の流れが、舞い落ちた紅葉を乗せて、鮮やかな唐紅の絞り染めになっているなんて。」という意味らしい。
川原や土手にはタンポポが咲き乱れ、いにしえの大和・・・といい気分になるが、どれも西洋タンポポ。うーん。


吉 田 寺 (ぽっくり寺)

よしだ寺と書いてきちでんじと読む。あちこちにぽっくり寺と呼ばれるお寺はあるそうだが、ここが最も有名じゃないだろうか。浄土宗・清水山と号し、天智天皇の勅願と伝えられる。 ぽっくり寺のいわれは、恵心僧都が、母の臨終に際し、祈願をした衣服を着せかけるとなんの苦しみもなく往生をしたといわれることから。と案内板に書かれている。駐車場には大型観光バスが既に1台停まっていて、いまだ人気衰えずという印象。バスの乗客たちは本堂の中らしく、講話の声が聞こえてくる。
他の参詣人は三脚を開いて熱心に本堂を狙っておられる男性と一組の男女。私も含めてみんな熟年。やっぱりなぁ。
雰囲気のある門までの道、満開の桜に迎えてもらった

本堂 本堂左に小さい地蔵の祠ふたつ

境内のまわりぐるっと竹林、ヤブツバキの赤が際立つ 本堂を横から見る

奈良で珍しい多宝塔だそうだ 鐘楼


多宝塔に掛けられた蜂の巣
とても立派




龍 田 神 社

吉田寺から少し北にある龍田神社。法隆寺の鎮守として建てられたと伝えられている。ま新しげな本殿と広場のような何もない境内。赤ちゃんを遊ばせている若いお母さんに好感が持てる。お天気のいい日はお外がいいね。
屋根つき鳥居に注連縄 あたたかくなったね
龍田社 手洗い場の後ろに大ソテツと鶏の像


境内のあちこちに倒れそうで崩れそうな燈籠
子どもが乗ったりしたら危ない



藤ノ木古墳
まるはだかだった藤ノ木古墳がきれいに整備されていると聞いて寄ってみた。確かに。芝だろうか。うっすら緑っぽい。しかし、いかにも遺跡公園という感じに整備されているけれど、石柱もベンチも覆いをかぶせられて待機中。何を待っているのかと思ったら、ゴールデンウィーク、5月3日〜6日の石室特別公開のイベントまでどうもこのままらしい。
整備事業が完了して特別公開するまでは寄るな触るなということか。近くの人たちが遊んだり休憩したりしたっていいだろうにと思うけど、汚されると困るというのだろうか。

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