カナディアンロッキー、ミニミニ、ミニハイキング


3日目 8月11日(水) 快晴

今日もカワノさん、バスの窓から景色を見ながら、下りて歩きながら、カナディアンロッキーのあれこれ、植物について、自然保護について、脳が硬くなった年配の私たちにも難しすぎないように分かりやすく説明してくれます。
ロッジポールパイン(家の柱用松の木)は山火事の後、地に落ちていた松かさがいっせいに開き(42℃にならないと開かない)芽を出して育つから、一面に同じ背丈の同じ太さの同じ木が生えた森になるのだとか、必要と判断されれば、人工的に山火事を起こすとか。ここアルバータ州は西斜面になるから木があまり大きくならず、西隣のブリティッシュコロンビア州では東斜面で大きくなるとか。


前方に見えてきためがねのようなものはアニマル・オーバーパスという陸橋。アイスフィールドパークウェイにこれが2つかかっているそうです。交通事故にあう動物が多く、ハイウェイ沿いにはフェンスが張り巡らしてあり、両側に分断された大型動物が移動できるように、1つ1億円(聞き間違えたみたい、2億円と書いているサイトが多い)かけて通したもの。どんな動物が通ったか、2日に1度、陸橋上の足跡を調べるそうで、効果のほどが分かるには何年もかかるとか。地下にトンネルを通す方式のときは、暗闇と車の振動を嫌がって大型動物は通らなかったそうです。


レイク・ルイーズ

ビクトリア女王の娘ルイーズ王女がカナダ総督と結婚したことにちなみ
最初エメラルド湖と呼ばれたのを、
ルイーズ湖と改名
後方の山と氷河は女王の名からビクトリアと名づけられた
左側の急斜面の岩山の中ほどに松の林が1列できている
この松はよほどロッキーの岩場に合っているのでしょう
ビクトリア山、ビクトリア氷河を遠望、
ミルキーグリーンの湖面を眺めながら、湖畔を散策


絵葉書そのままの景色。前に聳える岩山が意外に大きく、私のカメラでは全部は入りません。

ホテルの横を進んで湖の方へ行くとヨーデルの素敵な歌声が聞こえてきます。ヨーデルグループが観光に来ているのでしょうか。ホテルで演奏するプロ集団でしょうか。

レイク・モレーン


旧20カナダドル紙幣のモデル、対岸のテンピークスで有名なモレーン湖
10の峰のうち7つが見えます
湖水の色は、現実とは信じられないような青。

昨日のペイト湖より一段と青が鮮やか。
ルイーズ湖に先に案内したカワノさんの心くばりは正しい。
岩粉と太陽光のプリズム現象の言葉にますます力がこもりますが、雲ひとつない快晴とこの湖水の色。

日頃の不信心を忘れ、思わず大いなる神様のちょっとしたさじ加減に感謝感激してしまいます。非科学系人間は・・・

旅行雑誌かポスターの撮影でしょうか
一番いい場所を占領してモデルらしい男女が
岩の上から動きません
モレーン湖を上から見るために
駐車場から20分ほど昔のがけ崩れのあとを登って
往復します。帰りに見える景色がまた雄大で
ロッキーらしくてうれしくなります


レイク・ルイーズ駅舎レストラン

お昼は、駅がレストランになっているレイク・ルイーズ駅舎で。
古い駅らしいこまごました道具を見ながら食事。
窓から見える少し高くなった線路上を昨日から何度も見かけている長い長い貨物列車が通ります。
コンテナの2階建ても通りました。すごい舞台装置です。

レイク・ルイーズ駅 駅舎内、古い道具類、窓外に線路が見える

大陸横断鉄道、といっても今は
大陸を横断する旅客列車は少ないそうですが、貨物列車は
100両以上引っ張って日に何度も横断するのを見ました
屋外展示の古い客車

スパイラル・トンネル


大陸横断鉄道がロッキーを越えるのはかなり大変だったようです。
4.5%の急勾配を上り下りするのに機関車を多重連結、
カーブでは時々脱線事故。

スパイラル
(螺旋型)トンネルにしてなだらかな斜面を上下するようになってから事故はなくなったそうです。
100両以上の長い列車だからか、スピードはゆっくり。
一体そんなに沢山何を運んでいるのか、聞いてみました。
大陸の西と東を往復して、何でも運ぶそうです。
たとえば機械の部品とか。

展望台にあるスパイラルトンネルの模型
左上のトンネル入り口から入っていった列車が右下から出てきても、
まだ上の車両がつながってどんどん入っていきます、蛇みたい

タカカウ滝
タカカウ滝、滝口のそばまで行くと水しぶきで全身ぬれます
すごい水量
タカカウ滝から流れた水が合流する牛乳のようなヨーホー川
タカカウ滝に行く道はかなりの急勾配で、何度かバスがスィッチバックで登りました。バスのスィッチバックなんてはじめて。ヘアピンカーブへ来ると頭を突き当たりにぎりぎり突っ込み、ちょっと切り替えて次のカーブまでバックで登り、次は逆のことをして前を向いて登ります。車長7メートルの大型バスがこんなことを繰り返していたら、前にも後ろにも車が並びます。こちらは車のマナーがとてもよく、じっと待っていてくれます。車のマナーのよさは驚くばかり。町でも、横断歩道に人が立ちそうになると、はるか前からスピードを落としてじっと待ちます。あまり信号がなくて自己責任の個人主義の国では、車は強者で、弱者の歩行者を保護するという教育が徹底しているのでしょうか。

エメラルド湖とナチュラルブリッジ
エメラルド湖 昨日から何度湖の色に歓声をあげたことか!

エメラルド湖ロッジの小店のオネエサンは日本人と見ると
数をごまかしてお金を余計に取ろうとします
若い女性が言い募るそのやり方は汚く情けない

ナチュラルブリッジ(天然の橋)、大昔はこの岩の上を
滝のように流れていたのが、激しい水勢に岩盤にトンネルのような
穴があいて、今、上はつながっていないけれど、
自然の石でできた橋のようだとこの名がついたそうです

カナダに来てから毎日快晴。はるか遠くの高い山の稜線や氷河が見え、湖の色の美しさ、すばらしい景色。ただ、思っていたよりずっと昼間の気温は高く、30℃以上あって、肌がじりじりと焼ける感じ。それでいて朝は7℃というから、衣類の着脱が忙しい。


リムロック・リゾート・ホテル
自室窓からまん前にランドル山が見えるのはうれしい クィーンサイズのベッド、畳3枚分くらいありそう
3階エレベーターホール
本来1階のはずのロビーは7階にあり、
バンフでは建物は3階までと規制されているので、
急斜面に建てた9階ホテルは、
自室前の廊下
表から見ると3階建て、ちょっとせこくない?
今夜と明日の宿。五つ星ホテル、豪華高級ホテルとのふれこみでしたが、外観は、まわりの景色と一体化した古城のような雰囲気のバンフ・スプリングス・ホテルとは勝負にならないように思えます。機能的で新しいのが日本人好みなのでしょう。 どちらにしても、山だしの私には合いません。落ち着かず、くつろげません。


公園のような広場に屋根つきバーベキュー会場 バンフ夜景
オプションで参加した今夜の‘バーベキューと夜景、星空鑑賞’、一緒に参加しているハイキンググループには最初から日程に入っていたというこの催し。オプションで別料金というのも、観光グループとしては他の選択もできたという思いがあって、私たちのグループには不評でした。私も、明日のヘリ観光が朝早く、夜のはじまりが遅いバンフでの夜景や星空鑑賞は、終わるのが12時半にもなると聞いていれば申し込みませんでした。 バーベキューも、戸外では規制でアルコールが飲めないから、ビールを飲みたいだろうという配慮で屋根のあるところでとなったことから、スタッフが準備から調理、焼くところまですっかりやってくれて、屋根の下で食べるだけ。中には生焼けいもも・・・。よく練られた企画だったとは思えませんでした。初めから添乗員さんに話してあったとおり、最後の星空鑑賞をパスしてホテルに送ってもらいました。そんなこんなで私たちの旅仲間の間でいろいろあったことを、現地のスタッフが快く思わない態度がありありで、こちらも不快に。最後をパスしても寝るのが12時になってしまい、どんなにいやみを言われようと早く帰ったのが正解でした。