
3日目 9月30日(金) 午後 曇り 後 雨

アイスランド観光のしめくくりは巨大な温水貯蔵庫ペルトラン屋上からの市内展望。 同じアイスランド航空チャーター便でやってきてアイスランドのみ観光するグループは、私たちが南部だけだったのに対して、北部観光や1日使ってレイキャヴィーク市内自由散策が組まれていて、この赤や青の家々が並ぶかわいい街を楽しまれるらしい。ちょっとうらやましいけれど、私はグリーンランドの氷河を見るほうを選んだのだから、この後、グリーンランド南西部のカンゲルルススア-クへ飛びます。
アイスランドは日本と同じ軟水で、水道の蛇口から直接生で飲めます。また地熱発電所が多く、観光途中に水力発電所も見かけました(落差がほとんどないところ、どういう仕組みなのか)が、暖房は地熱利用だから空気がクリーン。アイスランド航空のSa氏が自慢したように本当に澄んだおいしい空気と水。喘息患者は治ってしまうのじゃないかな。ただ、寒さと乾燥が半端じゃありません。粘膜の弱い私は、鼻血と咳き込みで困りました。
地熱利用ということは、こんな大きな温水貯蔵タンクがあるということなのか。なるほど納得でした。
寒い国アイスランドは食べ物、特に果物や野菜はほとんど輸入だそうです。地熱利用で温室野菜だってできるでしょうが、実際それもあるそうですが、とても高くつくそうです。うーん。ちなみに野菜に限らず物価は高いです。みやげものも結構高価でした。
自動車は国産はなく全部輸入。日本の車も普通に走っていました。日本と同じくきれいに磨かれた車が多いように見えました。この駐車場と上のオブジェはペルトラン前のものです。
ここには、博物館や廻る展望レストランなどもあって、時間があれば楽しめただろうな。こんな遠いところにきたのだから、あと2日あればもっとゆっくりできただろうに、航空会社主導のチャーター便では、曜日設定が最重要なのかも。今回は1週間。残念だけど、おかげでちょっと安く来れたのだから仕方ないでしょうね。
グリーンランドへは2時間の飛行。時差は2時間なので、午後3時出発、到着も午後3時。すぐに軽食が出ましたが、さっき昼食を食べたばかりだのに食べられません。ジュースだけいただきました。フライトアテンダントさんたちは、大きなからだに真っ赤なエプロンをつけてサービスして回ってくれます。
グリーンランドが見えてきて、いよいよ長いフィヨルドを遡ってカンゲルルススアークです。飛行機の離着陸時はデジカメ禁止なので日本から使い捨てカメラを準備して撮る気満々。頭の中は、高くそびえる両横の断崖絶壁を縫うようにして飛ぶ飛行機の姿。はは・・・それは全然違いました。
氷河が削ってできた細長い湾がフィヨルドだけど、グリーンランドのフィヨルドは断崖絶壁ではありませんでした。国土の85%が氷河というグリーンランド。氷河の厚みは一番厚いところで3000メートルとか。海面よりもはるかに深く氷が沈んでしまっているわけで、重い氷河が大地全体を沈めてしまっているのでしょうか。
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白いというより赤茶色の大地です |
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この景色の後しばらく低い崖が見えてすぐ着陸 |
着いたらタラップを降りて目の前の空港建物へ |
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アイスランドから乗ってきたアトランティック航空機 |
横にとまっていたかわいいグリーンランド航空機 |
フィヨルドの突き当たりにあるカンゲルルススアークは空港以外に何もないところでした。もともと米軍基地が撤収されたあとを使っているので、空港とホテルはつながっているというか、同じ建物にあり、外にいくつか建っているコンテナの大きいような建物はスーパーマーケットや郵便局。
ポーターがいないので自分でスーツケースを運ぶか、アルバイトに部屋まで運んでもらうか決めることになって、男性はほとんど自分で運ぶと言い、女性はお願いしますになりました。空港とホテルがつながっていると言っても、日本の山間の狭い川沿いの温泉宿みたいに建て増し建て増しで伸びたホテルのようで、途中階段あり、長い廊下あり、スーツケースと部屋番号の確認などもあってひとりのアルバイトでは大分時間がかかるということで、
ひとり参加の男性が暇だし買い物をしたいといい、そばにいたおばちゃんふたりで付き合うことにしました。
空港の建物から出てすぐのところにコンテナを大きくしたような感じの店がありました。このコンテナを大きくしたような建物は、この町には他にもありました。風や寒さ対策にいいのでしょうか。食べ物から衣料品日用品まで何でも揃っているようでした。ホテルの部屋の中の飲み物はとても高いらしく、彼は部屋で飲むビールを2本買いました。他のものも値段など熱心に見て、旅は道連れ。楽しいお連れになりました。アイスランドも物価は高かったけれど、グリーンランドはもっと高いみたい。そうでしょうね。アイスランドは、放牧場もよく見たし、地熱発電で電気や温水が得られるけれど、グリーンランドはもっと食料その他の輸入が多いでしょうし、厳しい自然で生活全般に 空港待合室横の案内所のポスター 高くつくでしょう。輸入といっても、デンマークの自治領だから、デンマークとのつながりは強いのでしょうが。
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カフェテリアの奥のレストラン入り口に
大きなジャコウウシの剥製 |
大きな壁画
まわりにはトナカイ、クジラ、ジャコウウシなど |
アイスランドの食事は塩辛くて余り口に合わなかったですが、グリーンランドの食事は、ここカンゲルルススアークの空港ホテルしか知りませんが、とてもおいしい。盛り付けもきれいで楽しく、まわりの荒涼たる景色を見て大分覚悟していたので、うれしかった。
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前菜、小エビのサラダ
恥ずかしながら半分食べた後 |
メインディッシュ
ジャコウウシのミンチ肉のソテー |
オーロラの見える場所を教えると言われ、あいにく雨が振り出したけれど、張り切って万全の準備をととのえて、防寒着にレインコート、カメラに三脚をつけて、約束の9時に集まってホテルのすぐ横まで行きました。何と傘をさしてですよ。
雨が止んでオーロラが出たときのために明るすぎない場所を教えるという意味だったのねぇ。カンカンになって怒っている人もいたけど、雨の中、真っ黒の雲の下にはオーロラは現れません。翌日の氷河を歩くツアーのためにぐっすり眠りました。
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