イ ン ド ネ シ ア

2012年2月24日(金) 晴れ 一時 雷雨 
  3日目午後  ジャワ島観光
飛行機が2時間遅れたことで、午前で閉まってしまう王宮見学を急いで、朝一番の筈のボロブドゥールが午後になってしまいました。王宮関連観光を午前中にすませ、ジョグジャカルタから40キロ離れたボロブドゥールを後にするのは仕方なかったのですが。少し遅めの昼食を食べている頃から空模様が怪しくなり始め、食べている間に雷雨が通り過ぎてくれればと祈るような気持ちでした。

お 昼 ご 飯
インドネシアに多い焼きそばに揚げもち?
そのままは食べにくくて、スープを掛けました
遠雷が聞こえると、すばやく外の椅子を重ねて屋根のある小屋に
片付け、シートクッションを屋内にしまっているお店の人

バスに乗り込むとすぐ、これがスコールだと言わんばかりに
ザーと降り出した、雷もすごい

念願の仏教遺跡ボロブドゥール

ボロブドゥールの入り口に着いた頃は、雷雨ともに最高潮。傘は人数分16本用意していますと言うガイドさん。スコールはすぐに上がるのだろうと、しばらくバスで待つつもりでいましたが、時間がないのでしょう。もうすぐ4時です。行く人ということで約半分の9人が手を上げ傘を借りてバスを降りました。
「えぇ〜っ、行くの?!」 杖をついた見るからに障害ありの高齢者が降りると知って、びっくりされましたが、これを見に来たんだもの、矢でも鉄砲でもの意気込みです。バスから降りたところは、門前のみやげ物テント村という感じのところ。通路の川になったところを避けて、店側を歩いていたら、テント村の中の通路を通ってもいいと声を掛けてくれて、ちょっとの間楽でしたが、結局、濡れずに歩けはしません。最後はもう、どこでもざぶざぶ歩きました。
ここでは予定通り、山歩き用の杖を使いました。最初、先にゴムカバーをつけていましたが、濡れた石ではすべってしまい、却って危なくて、カバーはすぐに取りました。世界遺産に金属の杖では傷をつけてしまったかも。ごめんなさい。
遺跡の下についた頃には雨がましになりました、
石段250段と思っていましたが、メモには150段と書きなぐってありました
真ん中あたりの階段の段差が高くちょっときつかったけれど
日本の美智子皇后が来られたときに取り付けたと言う手すりがあって助かりました


ボロブドゥールでは専任ガイドの説明を受けました
4段ある回廊レリーフの1段目は欲望の絵なので子どもによくないから、修理するときに1部だけ残して
他は埋めたそうです、2段目から上は、仏陀の生涯や教えを説明してあるようでした


最上階の下の階、小さいストゥーパの中に一体ずつ仏像が納められています
最上段の巨大ストゥーパには上がれません
通路の両壁にレリーフ 仏龕の中に仏像、中には頭部のないものや身体の欠けたのも

雨が小止みになった帰り道、本を示して1冊1000円(100,000ルピア)としつこく迫ってきたのを、バスの中でガイドさんから500円なら買ってください。値打ちですと言われたので、500円なら買うと言い続けてバスの近くまで来たら、諦めて500円で売ってくれました。 そんなぎりぎりまで粘らずに700円くらいで手を打てばよかったかなと心が痛みました。ここからの説明は、大体その本から拾った話です。
55000平方メートルの溶岩からなる大ストゥパ。正方形。123平方メートル、31.5メートルの高さを持ち、6つの回廊と中庭、3つの円形の回廊からなる10階建ての寺院で、7世紀の終わりから8世紀のはじめに掛けて建設された仏教寺院です。本来の寺院と言うよりは、ストゥパの意味合いが強く、上段の小さいストゥパ、頂上の大きいストゥパ。そして遺跡全体がストゥパなのだそうです。



メラピ山の大噴火によって6段目まで火山灰に埋もれ、密林によって隠されていた巨大建造物が、1814年、イギリス人のラッフルズによって偶然発見されたといいます。 その後、1842年、オランダ人のハルトマンによる大規模な発掘調査が進められ、1854年に遺跡の大部分が掘り起こされたとか。ただし、今も修理中であり、あちこち欠けたり、中には盗まれたものもあるとか。この建物の本当の目的と意味はいまだになぞだそうで、言われていることはどれも推論だそうです。
バスに戻る前に、角からの見栄えのいい撮影スポットから撮る

バスに戻った頃には雨が小止みになり、出ずに残っていた人たちが上には上がらなくても、下まで行って見るだけでもとジョグジャカルタから一緒だったガイドさんに案内されて、バスから下りていきました。よかったです。せっかくすぐそばまで来ていて、見もしないで帰るなんてどんなに残念か。時間がなくて、ボロブドゥール遺跡群として、一線上に並ぶパオン寺院にはみんな行けず、雨の中、ムンドゥック寺院を車窓から撮っただけ。



夕 ご 飯

夕食前に一度ホテルの自室に戻り、濡れた服を着替える時間をもらえました。30分だったか40分だったか。一人部屋だから十分シャワーくらい浴びられると思っていましたが、とんでもない。 濡れた靴の中の足首サポーターと、縫い目が痛くならないようにその下に履いていたシルクのソックスを脱ぐのがとても大変で、片足15分かかりました。もういっそはさみで切ろうかと思いましたが、まだ旅の半ば、多めに持ってきてはいるけれど、また沢山歩かなくちゃならないところはサポーターなしで足首をくじくわけに行かないので、乾かなくても、一応形は残しておこうとがんばりました。 シャワーは無理で、濡れタオルで拭いた後乾いた服を着て、ロビーに急ぎました。もしかして、このレストランはホテル内だったかもしれませんが、まったく覚えていません。

インドネシア料理店の
ヒンドゥの神、シバの息子ガーネシアの飾り



影 絵 人 形 劇

想像していたよりもずっと手の込んだ水牛の皮に彫った透かし彫りの人形は、それ自体が芸術品として一級で、人形劇だけが文化遺産じゃありませんね。小さいのでも欲しかったけれど、家に置くところがないことを思い出しました。ピンボケの写真だけで我慢です。
最初は木製だった人形が強さ、やわらかさ
などから今は水牛製
実に繊細な彫りで無地でもとっても美しい


せっかくきれいな細かい彩色もほとんど分からない
こちら側から見るのは王とその家族とか、  話は、ヒンドゥの伝統の話
裏にまわると舞台の前にひとりの女性がいて、人形を持ち、歌いながら幕に打ち付けるように動かす
その後ろに、男性が4人、鉄琴のようなゴングで歌いながら奏で、両側の女性たちは唱和する
眠くなるような単調な音楽だけど、洗練され鍛錬された芸能で、美しく面白い。

今夜の宿は、ハイアット リージェンシー ジョグジャカルタ。昨日のホテルに勝るとも劣らぬ美しく立派なホテルです。だけどここも、プールもスパも何も使う暇はなく、ただ眠るだけ。今日は汗だけじゃなく、雨にも濡れたので、浴槽にお湯を張って暖まりました。洗濯しましたが、ほとんど乾かないでしょう。西洋人さんたちのように、下着までホテルのクリーニングに出すなんてできません。生乾きで日本に帰ることになるでしょう。