6日目 3月14日(金) 晴れ
エビータの眠るレコレタ墓地

久しぶりの真っ青の空の下、ブエノスアイレスの市内観光。空が青いと街がきれいに見えます。
世界3大オペラハウスのひとつ、地上7階、地下3階のコロン劇場。昔アルゼンチンが世界のお金持ちだった頃の遺産とか。5月広場では、失業者たちが福祉を手厚くとデモをしていました。南米独立の父といわれるサンマルティン将軍の像。何とか言うイギリス人の像。元イギリス広場といわれていたのが、フォークランド紛争で負けてからは、アルゼンチン空軍広場と呼ばれるようになったとか。

向こうに見えるピンク色の建物は大統領府です。財政破綻しているからかどうか、公園に面したこちら側だけピンク色に塗ってありますが、側面から後ろにかけては、色なしです。ピンク色にも驚きますが、仮にも国のトップの建物が・・・・・・驚きました。

高級墓地、レコレタ墓地では、有名な元大統領ペロン夫人エビータの墓を見学しました。なんと言ったらいいか、ずらーと並んだいっぱいのお墓はどれも立派な建造物なのです。表から見えるところにある棺は最初の人ので、後の人は横の階段から地下に降ろすのだそうです。世界にはいろんな死者の祀りかたがあるものですね。土葬、水葬、風葬、鳥葬、われらの火葬は理解できますが、棺のままで地上に置いて、それを見えるようにしている感覚は理解しがたいものがあります。そのままおけるのは、高温でも乾燥地だからでしょうか。人気のエビータの墓には花が切れることはないそうです。観光のメインコースらしく、白人グループ、東洋人グループ、引きもきらずで、前のグループがいなくなるまでじっと待っているグループもありました。


イグアスの滝、すごい!すごい!

午後は、いよいよ待望の大自然の驚異、世界3大瀑布のひとつイグアスの滝へ。
ブエノスアイレス発13:15。アルゼンチン国内の移動で、飛行機で約1時間45分でした。 アルゼンチン側にある飛行場に着いたあと、観光のためブラジルへ一時出国という形をとります。ブラジル側のホテルに2泊もするのに・・・・・・橋を渡って国境の検問を受け、イグアスの滝がとうとうと流れ落ちるのがすぐ目の前に見えるホテル、ダス カタラタスに落ち着きました。残念ながら部屋から滝は見えません。
その後、滝の飛沫を浴びてもいい服装に着替えて1時間ほど、2段になったアルゼンチン側の滝を眺めながら遊歩道を歩きます。こちらブラジル側の奥の2段になった低いほうに滝口まで伸びた遊歩道には驚きました。遊歩道の先から真下をのぞくと、ツバメの仲間が4〜5羽、滝の中に飛び込んでいきます。流れ落ちる水の奥にきっと安全な巣があるのでしょう。
ここでやっと、南米旅行にがんばって出てきてよかったなぁとしみじみとした感慨に胸をひたされました。感激。開発されきったナイアガラの滝とは全然違う。3国国境ジャングル地帯にあり、それぞれに国立公園に指定され、世界遺産にも指定されている大瀑布。大小300近い滝が、高さ80メートル幅4キロにわたって広がっているのです。今日歩いたブラジル側のほうは、それほど水しぶきもかからず、観光客慣れしたアナグマが集団で現れて、えさねだりらしく跳びかかられて、ちょっと怖い思いもしましたが、トカゲ、蝶、ツバメが姿を見せて喜ばせてくれました。
向こう岸はアルゼンチン側の滝
明日はあちらからこちらを眺めます
下に見える小さいゴムボート
明日あれに乗ります
ものすごい水煙は、
向こうの少しへこんだところから
落ちる滝から湧き上がっています
イグアスの滝の最奥部、
悪魔ののど笛と呼ばれています


ガイドさん属する旅行社手配の写真やさんでしょう。テレビ局のカメラマン並みの大型ビデオカメラを肩にかついで、私たちを撮影し始めました。最初いやだなぁと感じましたが、うまく撮れていれば、この大瀑布、写真には納まりきれないのですから買えばいいのだと、どんどん調子に乗って彼に応えて手を振ります。みんな買うかどうか決めていないのに、手を振ったりポーズをとったり。すばらしい景色の前では仏頂面は似合いません。帰りのバスで見せてもらったら、家庭用のビデオカメラよりはさすがにきれい。US$30でほとんどの人が買いました。
ホテルの展望台からは、滝とジャングルの上に広がる一面の夕焼けが雄大な大パノラマで、誰も上がってこないのをさいわい、刻一刻と、空と滝と川の色が変化するすばらしい景色を、しばらくのあいだ独り占めさせてもらいました。
ビクトリア滝を知りませんが、3大瀑布を見たというNoさんご主人は、このイグアスの滝が1番ダイナミックで素晴らしいと断言されます。そうかぁ。南アフリカと南米と、どちらにしようかと迷って、南米にしてよかった!滝とまわりの景色と、最高!!!

夕食はホテルのプールサイドで。プールサイドだから軽装でといわれたのですが、Miさん、今までにも増してフォーマル。ブラックロングドレスに何十連のネックレス。好きなんだねぇ。旅行の1番の楽しみなのかも。
国立公園の中に立派なホテル、道路、遊歩道に展望台。どれも貧しい国としては破格の施設。以前は盛んに飛ばされた遊覧ヘリも、最近では動植物の生態に影響があると、自然環境と折り合いをつけながら、観光に力を入れて、極端に言えば、観光で成り立っているようなところが感じられます。
この日、夕食をいただきながら寝てしまったほど、疲れていました。部屋に戻るや否やベッドにバッタリ。12:00に目覚めてから洗濯。ちゃんと寝たのは3:00になってしまいました。