ニュージーランド・ハイキング

マウントクック・フッカー谷の植物

見慣れない異様な感じの植物が多いというのが最初の印象でした。昨日のマウント・ジョンでも、まるで異星に来たような感じでしたが、ここフッカー谷は、見るものみな珍種に見えました。
ホテル・ハーミテージで買った日本語の本 “南アルプスの植物” で調べても、分からないものが結構あります。ガイドさんの説明を聞き逃すまいと一生懸命そばに行きましたが、この本を当てにして、ほとんどメモを取らなかったので、写真だけ撮って終わりというのもあります。
右写真の大きな植物は、ホリド・スパニアドというニンジンの仲間の花のあと。どこがニンジン?マオリの人は根を食べていたそうです。見えていなくても植物的特長がニンジンなのでしょう。
こんな風にとても大きな花を咲かせたものと、まったく花のないものがありました。2年に1度咲くそうです。
後のススキのような植物はイネ科のフナンガモホ。

ホリド・スパニアド
花がない株
地衣類――コケ類――土
ここまでくるのに10年かかっている
マタゴウリ
(ワイルド・アイリッシュマン)
食べられる実、実の色はオレンジ色から赤までいろいろある
ラージ・マウンテン・デイジー、名前のとおりニュージーランドで1番大きいディジー
たいてい花は終わっていたが、なるほどデイジーといわれれば・・・
の白い花も残っていた、葉は寒さを防ぐ白い膜をかぶっている
マオリの人は、他の草とあわせて衣服を編んだらしい
うすいブルーの1輪はキキョウ科の
ニュージーランド・ブルーベル
赤っぽいイガイガはバラ科の花のあと
このふたつはマウント・ジョンにもあった


ここでしか見なかったほんのりピンク色の草 礫地に少しずつ侵出する植物相が独特の印象


サウス・アイランド・エーデルワイス
スイスのエーデルワイスとは
全然違う種類
北島にも別種のがあるそう
キャベツ・トゥリー
マオリの人のハンギ料理にバナナの葉の代わりに使われた
ニガナに似ているが・・・ 全体がピンクの花に見えて
外来種か?と思ったが
バラ科の植物の実だった
マウントクック・リリーの花のあと
葉がウォ−ター・リリー(スイレン)に
似ているのでリリーの名がついたが
バターカップ(キンポウゲ)
珍しく白い花がくっきり撮れたのに
名前が分からない
マウンテン・スノー・ベリーの実
食べられる
ディジーのひとつだろうか
?  白い花がまるで糸くずのよう
早くから大陸から別れて独自の環境で進化した貴重な動植物たちの多くが絶滅の危機に瀕しているらしい。厳しい気象条件の下で生き残るのがやっとの、強い外来種に負ける植物が多いようです。
多様性こそが地球全体の生物が生き残るための条件といわれています。非常に珍しい貴重な生物環境のニュージーランドが、今懸命に生物を絶滅から救い、環境を守ろうとする姿は見習うべきものが多いと感じます。


テカポ湖湖畔と
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