2008年11月21日(金) 曇り 後 雨 後 曇り 予報では、午前中晴れ、午後曇り、ところにより雨となっていた。 山沿いは大体‘ところにより’の中に入るんだよね。我が家の辺りもいつも、もれなく‘ところにより’の予報が当たる。 琵琶湖畔、比叡山山麓とくれば、‘ところにより’の範疇だろうと覚悟しつつ、比叡山から日吉大社へまわる予定だった。 滋賀の坂本から日本一距離の長いケーブルカーに乗って一度登ってみたかった。頭の中は真っ赤に紅葉した森の中をケーブルカーに乗っている自分を思い描いて、期待が高まる。 電車が1回乗り換えだけのJRを使い、タクシーがいやな顔をしない程度に距離がある比叡山坂本駅に着いてみると、空はどんより曇り、程なくぱらぱら降ってきた。まだ10時よ。降るのがちょっと早いじゃない。 滋 賀 院 門 跡
比叡山は諦めた。日吉大社への途中で、穴太衆積みと紅葉の見られる場所に寄ってもらった。坂本の寺院はどこも穴太衆石積みばかりとか。写真は、里坊の総元締だという立派な滋賀院門跡の門前。 里坊とは、比叡山で修行して高齢になった僧の住まいである隠居所で、比叡山麓の坂本に56残っている。 西 教 寺 西教寺にもまわってみた。旧竹林院の看板の出ているところから入ったので、名庭園の鑑賞かと思ったが、行ったところは普通に立派なお寺だった。 右写真ではほとんど見えないけど建物の間から見えた琵琶湖。かなり上がってきたようだ。 ここも、延暦寺ゆかりの寺で、天台三本山といわれ、延暦寺や園城寺(三井寺)と並んで天台真盛宗の総本山とか。歴史は古いらしく、聖徳太子や平安中期の僧、良源や源信の名も挙がる伝説があるらしいが、盛んになったのは中興の祖と言われる真盛からだとか。 延暦寺本堂の紋として使っていた菊の紋を皇室にゆずったとか、延暦寺と同じく猿は神の使いとしてあがめられ、本堂の屋根の両隅に猿の像が乗っているとか、明智光秀とのかかわりが深く、芭蕉の句碑、光秀の妻や一族の墓などがあり、見どころいっぱい。 お目当ての紅葉は・・・無くはないけど・・・
日 吉 大 社
大宮川にかかる日吉三橋(大宮橋、走井橋、二宮橋、いずれも石橋)は、 木の橋のような造りになっていることで有名らしい。 写真は全部、二宮橋。 聞くまでそんなこと気にもしなかった。 ただのコンクリートの橋に見えたが、全部石でできている。 豊臣秀吉により寄進されたという言い伝えがあるけれど、 実際には秀吉在世から約100年後に木の橋から 石の橋に架け替えられたものだそうだ。
日吉大社の歴史は古く、古事記に「大山咋神、亦の名を山末之大主神。此の神は近淡海国の日枝の山に坐し」とあるのがここのことだとか。 牛尾山(八王子山)山頂に磐座があり、これが元々の信仰の地であり、そこには奥宮(牛尾神社・三宮神社)があって、現在の東本宮はその里宮として創祀されたものとか。十数年前にその奥宮に友人とハイキング気分で登ったことがある。(古い記事はこちら)小さいけれど立派な舞台造りのお宮で、神輿が納めてあると聞いたが、むしろ日吉大社の元の本宮だったのか。 駐車場から遠くなるし、大分坂を下りて上らなくちゃならないようで、雨が本降りになってきたし、東本宮に行くのをやめて、西本宮だけゆっくり見て歩いた。 本殿と拝殿は、熱心に拝んでいる人がいたので写真はやめた。上写真の右側建物は白山宮。左側に写っている小さい宮より左に宇佐宮。どちらも縁の両端に狛犬が座っていて面白い。昨年行った赤山禅院と同じ。京の鬼門ということと関係があるのだろうか。
歴史の古い坂本の町をちょっとだけど見て歩けてよかった。だけど紅葉見たい虫がなかなかおさまらず、落ち着かない。 帰ってきたら夙川の桜紅葉がきれいだから自転車でぐるっと回って、虫は何とかおさまった。来週はどこの紅葉を見に行こうかな・・・ 奥嵯峨野の愛宕念仏寺へ↓