1日目 2003年10月20日(月) 晴れ

ススキの霧ヶ峰、枯れ野の八島ヶ原湿原

妹の運転する車で横浜から中央自動車道を快適に西に向かって進み、目指す八ヶ岳連峰が目の前に大きく横たわるのを眺めながら、お昼過ぎに先ず霧ヶ峰高原へ。

今までに来たのはいつも夏で、高原は緑の草原の中にぽつぽつレンゲツツジや高山植物のかわいい花が咲いているか、一面ニッコウキスゲの黄色に覆われている姿しか見たことがありません。(霧ヶ峰・夏・初秋はこちら



秋の霧ヶ峰はススキヶ原でした。関西の有名なススキヶ原、曽爾高原とも砥峰高原とも全然違う風景。見渡す限りの丘の連なりに銀色のススキの穂が風に揺れて、枯れた茎と葉は茶色からこげ茶色に微妙な色合いに色づいて、見たこともない深い秋色のススキヶ原がひろがっていました。

八ヶ岳連峰の右端にくっきり富士山が見えます。関西人にはちょっとうれしい景色です。



次に少し下りて八島ヶ原湿原。ここも丘陵地帯はススキに覆われていました。湿原内にもススキが侵入しています。湿原がいつまでこの姿を保っていられるか、人間が手を加えなくても変化するのが自然。今この景観を見られる幸せを感じます。(八島ヶ原湿原・夏はこちら





20数年前に妹が来たときには、七島八島といっていたそうです。なるほど湿原を一周する間に七島八島と書いた標識がいくつかありました。七島八島の呼び方の方がいいのに・・・・・・

一周なんて半日かかるのではないかと思うほど広く見えた湿原は、私のゆっくりペースでも1時間とちょっと。途中幅の広い車道になり、入り口からどんどん離れるばかりで不安になったころ、植林らしい落葉松林の途切れるあたりで湿原に戻る曲がり角があってほっとしました。
時間の制約の多い旅行社主催ツアーでは到底無理とあきらめていましたが、昔歩いたことがあるという妹の後ろをついて歩いて、思いがけず一周できて、どこでも一周、行けたら行きたい症候群を満足させることができました。

蓼科山を目の前にビーナスラインを下る
後はビーナスラインをひたすら下って、通りすがりの温泉に入り、おいしい夕食をいただく予定でした。ところがやっぱり私はどじぃ。前夜眠れないままに夜更かしして、早朝から新幹線、電車、車と1日中乗り物での移動。目と心は初めての秋の信州の景色に大感激なのですが、ジグザグの下り道と多少の疲れにからだが反応してしまいました。
いつものツァーならバスに乗る前には忘れることがない酔い止め薬を飲むのをすっかり忘れて、10年ぶりくらいの車酔いでした。途中で車を止めてもらって休憩。妹に心配かけましたが、しばらくしたら元気に。おいしい中華料理を食べて、いつもなら夕食の時間くらいの9時に、明日に備えて寝たのでありました。