奈 良 散 歩

             奈良は、古都といっても市内も郊外も京都と雰囲気が違います

            
            都が置かれた時期が古く、建物も仏像も古風でおおらかで

            
            日本最古といわれるものも多く、どこを歩いても歴史を感じます

            

      


奈 良 公 園

興 福 寺 南 円 堂
2013年 4月 25日(木)

 
 南円堂


桜と藤の花越しに見上げる南円堂


堂内須弥壇に、秘仏木造不空羂索観音菩薩座像と四天王立像が安置されています。
鎌倉時代制作という本尊も四天王も大きい。
不空羂索観音像の穏やかな表情と、四隅の四天王像のいかめしい表情の対比がいい。
今は、国宝館に展示されている法相六祖坐像がもとはここに安置されていたとか。
いつでも見られる国宝館というのは、ありがたいです。


 
 南円堂から見る三重塔
三重塔、北円堂とともに興福寺最古の建物 


この春、南円堂創建1200年記念として特別公開され、同時に北円堂も開扉されました。
創建以来度重なる火災、焼き討ちなどで、南円堂は4度目の建物、18世紀江戸時代の再建だけど
建築手法は古様で、13世紀初めの再建になる北円堂を参考にしたと考えられているそうです。



斑鳩
法起寺、法輪寺、法隆寺
(2013年4月15日)






散歩日記





のんびぃの日記帳





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興福寺五重塔初層公開
(2010年10月)













興 福 寺 北 円 堂



北円堂は、建物自体も国宝です。
焼き討ちや火災で興福寺伽藍は、創建時の建物が失われているなか、
残る堂宇では北円堂と三重塔が一番古いとか。
弥勒如来坐像と四天王像のほかに、無著・世親菩薩立像が安置されています。
仏像と違い、高僧たちの像は多分本人に似せてもいるのでしょう。
人間的で穏やかであって凛とした様子。
かなり色が落ちて古びた印象で、国宝に手を加えることは許可されないでしょうが
いつも非公開とはいえ、どのくらい今のまま維持できるのでしょう。





おかえりなさい、阿修羅
(2009年10月)





奈良公園、興福寺
(2007年1月)













興福寺境内

八重桜 馬酔木


 
 大湯屋  猿沢池



興福寺境内は、今、平成大再建の真只中で、通行止めになっているところがあるのに
南円堂と北円堂分の券売所が1ヶ所だから、近道のつもりが逆に行ったり来たり、
いつも公開しているけれど、国宝や重文の仏像など宝物が多く、東金堂と国宝館も見て回りました。
何度来ても、この2ヶ所は外せません。
国宝館では、阿修羅像だけでなく、八部衆、十大弟子像、銅像仏頭、金剛力士立像など
東金堂では、大好きな十二神将、四天王、維摩居士、文殊菩薩も
今まで以上に印象深く、じっくり拝観させてもらいました。


まだお昼。時間は十分あるけれどもう歩けないと、猿沢池まで下りてベンチでパンとお茶で休憩。
そのうちに元気が出てきて、もうひと頑張り、東大寺に行ってみるつもりでゆっくり坂を上り、
国立博物館を通り抜け、東大寺前に着いたら、信号の横に
“藤の園・万葉植物園・開花”の横断幕があって、フラフラとそちらに足を向けました。


 


















万 葉 植 物 園

黒龍 白野田(シロノダ)
白花支那(シロバナシナ) 黒龍(コクリュウ)

マメ科の花はかわいいですね。
昔、山では自力で立てず、他の木に巻きついてその木を弱らせ、美しい花を人間に愛でられて
蔓も日用品や家具の材料として珍重され、いやな植物だなんて考えたこともありましたが、
それは人間中心の感情論で、植物はそれぞれ懸命に生存競争を繰り広げているのでしょう。
へ理屈はやめました。

八重黒龍(ヤエコクリュウ) 口紅(クチベニ)
白甲比丹(シロカピタン) 麝香(ジャコウ)



御衣黄(ギョイコウ)
花びらが緑色の桜、万葉植物園に入ってすぐにありました



シャクナゲ4色
カンサイタンポポか
(ガクが反り返っていない)
レンゲ



臥龍イチイ 新緑園内


初めての万葉植物園。たくさんの植物が名札とともに、ゆかりの万葉歌も添えられて
歌と植物、どちらが好きでも満足でしょうね。
今は新緑が鮮やかで、もう少しすると水辺の植物も楽しめそうです。
























飛火野と森の中

往きの森の中
すでに足は棒のようだけど、木漏れ日の中歩くのが
楽しくて、ゆっくりゆっくり進みました
帰り、植物園入り口前の荷茶屋で
くず餅を食べてゆっくり休憩
おいしいくず餅でした
満開の藤棚  大楠のそばでお弁当の家族連れ 
どちらも飛火野、広い草地の中で目立っていました


よく歩きました。帰りはタクシーと決めて園内を全部見て回りましたが、
タクシー乗り場は遠く、園前まで呼びつける気はせずがんばりました。
石部先生のおっしゃるとおり、息子に注意されたように、大股にかかとから歩くようにすると
股関節自体が痛むことはなく、疲れから足がもつれることもなく
何とか近鉄奈良駅まで歩きとおせました。

興福寺を見て回っただけで疲れ果てていたのに、
人間の欲望は、体力気力を呼び覚ますものらしいです。
この日はお風呂でたたいてもんで、湿布も貼って、翌朝の犬散歩を普通にできました。
もしかして、6~7キロくらいの歩きはリハビリになるのかも。